欧州形鉄道模型紹介

模型車両を中心に、実車の情報を含めて紹介します。

DB 491 001-4 'Gläserne Zug'

DB 491は、DRGで1935年に誕生した。1941年にはET 91 01と02と呼ばれていた。

ET 91は、Elektrische Triebwagen(電動客車=電車とは区別されていた)で車両の全てのサイド面および上方も良く見られるように大型の窓と屋根構造が採用された。今風にいうならばパノラマ電車であった。

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DB 491 001-4 Photo: Thomas W. Finger

全長は20600mmで、出力は390kw、最高速度は120km/hであった。ドイツ国内は元よりオーストリアにも遠征し、'Gläserne Zug'として親しまれていた。

DBに変わってからはミュンヘンを基地としていたが、1944年にミュンヘンに爆撃を受けET 91 02は、破壊された。ET91 01は、DBによって復元修復され、また形式名称は491 001-4と変わりその後も活躍をしていた。なお、1986年に更新されパンタグラフも新しい形式に変更された。

塗色はDBに変わってからは、車体が明るい水色で窓から屋根部までがシルバー、足回りが黒色で、パンタグラフと屋根機器・配管などは赤色であった。また、その後、水色の部分は濃い青に、シルバーの部分はホワイトクリーム色に変更された。(時期については不明)

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DB 491 001-4 Photo: Manfred Weinhand

1995年12月12日にミュンヘンからインスブルックへの旅行の際、ÖBBの1044 235と正面衝突をし大破。1044の方はそれほど大きな損傷は無かったが、491の方は車体の3/4がねじ曲げられ(ガラス面が多く構造的に弱いことが災いした)駆動系もモーター、トランス、内部機器が、特にぶつかった正面を中心にしてことごとく破壊されていた。

このような状態ではあったが、ビジネス的に修復する価値はあると判断され1997年4月まで手を尽くされたが、結局高額の修理復元経費のため、現役復帰は出来なかった。

そして1997年12月31日付でDBの存続リストから削除され、同時にDB博物館の財産として登録を変更された。


模型車両は、Roco製で製品番号は43527。1987年に発売された。Ep.IV。

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Roco 43527

モーターは、小型の片軸タイプのものがフィギュアの下に組み込まれて、片側の台車の2軸を駆動している。

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最初から運転手と乗客のフィギュアが装備されていて、雰囲気が良い。

ライトは前進方向に白3灯、後方は赤色2灯点灯する。

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後方も乗客は運転手がいる方向に向いて乗せられている。

なお、1995年頃には製品番号43526としてEp.IIIの赤色バージョンの製品があったが、この赤色塗色が実際に存在したかどうかは不明。

当社ではヤオフクにて2000年8月に購入、2002年2月に他社に譲渡したため在籍していない。