欧州形鉄道模型紹介

模型車両を中心に、実車の情報を含めて紹介します。

ÖBB 2068 014-6

ÖBB 2068は、本線運用と入換作業の両方に使用できるディーゼル機関車である。

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ÖBB 2068

2068は、ÖBBにおける1980年代中期以降の新しいコンセプトの最初のディーゼル機関車として誕生した。

プロトタイプとしての最初の5両は、1989年12月28日に001号機、1990年2月6日-6月7日までに002ー005号機が納品された。製造は、JW(Jenbacher Werke AG, Jenbach/ Tirol)である。
なお、1998/1999年にOMVに導入されたのも、このプロトタイプの車輌であった。

全長は13770mmで、B'B'の配置、動輪径は950mm、重量は66.7t、軸重は16.7tで1500Lの燃料を搭載出来る。出力は820KW(1115 PS)最高速度は100km/hである。なお、最小通過曲線は80mとなっている。

エンジンは、JW 608 DSで、ÖBB 2143.001-022のものと同じである。

続いて量産車として25両が、1992年6月5日から1993年6月3日(2068.006-030)に納品され、さらに、1993年10月7日から1994年12月10日までに30両が納品されて、全数は60両となった。なお製造は、1990年から変更になったJTS(Jenbacher Transportsysteme)になった。

油圧トルクコンバーターを使用した場合は50km/hまでで、主に入換業務に使用され、エンジン直結では100km/hまで出せるため本線上の優等列車牽引に使われることもある。なお、エンジン単体は120km/hまでの能力を有しており、余力のある運用が出来る機関車である。

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Euro City を牽引

表題の2068.014は、Villachを中心にして移動の多い車輌で、2002年と2006年はGrazに転区、その間はVillachに戻っていたが、2007年からは下記のようにInnsbruckに配置換えされている。

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ÖBB 2068 014-6

2007年1月1日現在の配置は、2068.001, 004, 005が Wien Ost、2068.002, 003, 007, 025-027, 058が Bludenz、2068.006, 019-021, 029が Wiener Neustandt, 2068.008-012, 014, 034, 056が Innsbruk、2068.013, 041-048が Knittelfeld、2068.015, 049-055, 057, 059, 060が Graz、2068.016-018、030,031,0335, 037-039が Villach、2068.022-024, 028, 032, 036, 040が、Salzbrugで、60両全部が健在である。

モデルは、Klein Modellbahn(以下KMB)製で元の製品番号は5010である。

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KMB 2068 014-6

この5000番シリーズは、2000/2001年記念として発売された一連の製品で、300両の限定生産であった。KMBの2000/2001年カタログおよび HPにてアナウンスされたため、ほとんどの製品が売り切れとなり、当方でも入手できなかった。

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KMB 2068 014-6

この形式の車輌は、2008年時点ではKMBだけが生産販売している関係で根強い人気があるらしく、一旦 Grazに転区したのち 2003年末に再び Villachに戻ったのを記念して、150両のみの限定生産をする旨のアナウンスが、クラブを通じてもたらされ、当方も予約の手続きをした車輌である。

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1位側正面

製品としては、製品番号5010と同じものであるが、5010が元々限定生産品であったのと、今回の生産がいわばプライベートな生産であったため、特に新しい製品番号は付けられず、内部的な区別のため、2068.014という名になっている。

当方では2004年12月に発注し、納品は2005年2月で、特に高価ではない価格設定だった。(一般に限定生産品は通常製品より高額設定になることが多かったので)

モデルの構造等は、次のページにて説明する。