欧州形鉄道模型紹介

模型車両を中心に、実車の情報を含めて紹介します。

ÖBB 658.1767

ÖBB 658は、元DRBの蒸気機関車BR 58.10-21で、KPEVではG12形式といっていた。基本性能はDBBのBR 58と同じ性能であった。


プロシアのシリーズG12の4台の機関車は、オーストリアでの世界大戦後もそのまま残り、ÖBBの形式番号658が付けられた。1951年には4両在籍していたが、1956年には3両に、1961年には2両に、そして1964年には表題の658.1767の1両のみとなり、Bludenzで1965年末まで使用された。

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658.1767 in Bludenz, 25.11.1965



模型車両は、Rocoの製品番号4112Bである。1978年のカタログには製品番号4112として、DBのBR 58が載っているので、この製品はその後の1980年ごろに発売されたものと推測する。

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Roco 4112B


駆動系は、テンダーに搭載された両軸モーターの片軸(もう片側はフライホイルのみ)にウォーム1段と平ギアの組み合わせにて、テンダーの3軸を回転させる方式。トラクションタイヤは、1軸目と3軸目の計4個でこの2軸は可動しない。中央(2軸目)の車輪は上下と左右に移動できるようになっている。機関車本体の動輪は駆動されてない。(テンダードライブ)f:id:eumodel:20190501203357j:plain


集電は機関車本体の動輪から取り、接点付きのドローバーにてテンダーに給電している。ただし、テンダーの車輪からも集電はしているので、線路状態が良ければテンダー単体でも走行できる。f:id:eumodel:20190501201855j:plain


ライトは前後とも点灯しない。カプラーはテンダー側のみネジ止めタイプのものが付いている。機関車側はダミーでカプラーはない。f:id:eumodel:20190501201955j:plain


なお、機関車はプラスチック製、テンダーはほとんどメタル製。重量は全体で475g。当然のことながらテンダーはずっしりと重い。f:id:eumodel:20190501202028j:plain


2002年1月に南ドイツの友人から譲り受けた製品。