欧州形鉄道模型紹介

模型車両を中心に、実車の情報を含めて紹介します。

ÖBB 35.212

ÖBB 35.212は、kkStB 429として製造された。全長16873mm、動輪径1614mm、先従輪径870mmで最高速度は80km/hであった。

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ÖBB 35(kkStB 429)


モデルのÖBB 35.212は、Klein Modellbahn製(以下Klein)の製品番号0172。2006年9月に発売された新作で、ÖBB 35形式シリーズの製品である。

この車輌では、他の35.2シリーズとは違う特徴を持っている。f:id:eumodel:20190509151243j:plain


その1つは煙突の形で、ギースルエジュクターを搭載し、またシリンダーの形態とそれに伴う制御ロッドの違い、および保安弁の位置が大きく異なる。逆にオリジナルと変わらないのは動輪だけである。先にUPしたBBÖ 429.913と比べると、その違いは明らかだ。

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ÖBB 35.212


駆動、集電、ライト、カプラー等はBBÖ 429.913と同じである。f:id:eumodel:20190509151323j:plain


モーターはテンダーに搭載され、テンダーの3軸全てを駆動し、1軸目と3軸目の4タイヤがトラクションタイプとなっている。またカルダンジョイントにて機関車本体にも回転を伝え、動輪の3軸目をウォーム1段で駆動し、他の動輪にはロッドにて伝達する方式を採用している。f:id:eumodel:20190509151350j:plain


集電は駆動する全てのタイヤから取っていて、テンダー単体でも走行できる。機関車とテンダーはドローバーを兼ねた5pinのコネクターにより連結されていて、ライトの配線も確実である。


ライトは定電圧点灯方式で進行方向に2灯点灯する。DCC対応。f:id:eumodel:20190509151414j:plain


カプラーは、カプラーポケットがNEM362のため他の形式のモノに変更可能である。


動輪の回転はテンダーの速度よりもわずかに早く回るようになっているらしく、そのため急曲線でも走行がスムーズである。もちろん動輪にはトラクションタイヤは装着されていない。f:id:eumodel:20190509151510j:plain


安定した牽引力を持ち、2%程度の勾配では25両程度の貨車を軽々と引くことが出来る。f:id:eumodel:20190509151527j:plain


ある時期のKlein製品にあった材質の不良や部品間の誤差が無くなり、非常に安定した製品となっている。駆動系の速度差もほとんど無く重連を行っても問題が発生しなくなったのは、とても嬉しいことである。f:id:eumodel:20190509151605j:plain


2006年10月6日到着。